役場から保育料無償化のお便りが届きました。4歳時の息子を持ち、保育園に通わせていいる我が家にとっては、とてもありがたいお話です。月の保育料が3.5万円近くありますので、年間で42万円も出ていくお金が減ることになります。
でも、単純に喜んで良いものか、疑問点が沢山ありましたので調べてみました。
全ての保育園、幼稚園、保育所が対象なのか
全てが対象と言いたいところですが、そうでもなさそう。というか、施設だけで判断出来ず、預ける親が働いているかどうか、手続きをしないといけないなど、条件が整うかどうかにかかっている印象。
専業主婦・主夫家庭に対する保育料完全無償化は難しい
幼児教育・保育無償化の対象となるのは、「3歳から5歳児」、かつ「保育の必要性の認定事由に該当しない子ども」となっているので片方の親が働いていない場合は、幼稚園の預かり保育、認可外保育施設は無償化の対象外となります
片方の親が働いていないと、保育の必要性の認定事由に該当しないからです。
ただ、幼稚園・認定こども園を利用する場合は基本的に無償です。ただし幼稚園は月額上限2.57万円のため、それ異常かかる場合は自己負担となります。
保育の無償化を辞退する施設がある
自分の通っている保育施設で、国の説明資料を確認すると無償化になると思って喜んでいても、いざ施設に確認すると無償化にならないと回答が来る場合がある。なぜか。
- 利用出来る人と利用したいのに利用できない人に対して不公平になる
- 無償化に必要な申請手続きが手間である
- 無償化で利用者が増えれば職員増が必要になり、人件費がかさむ
上記のように理由はいくつかあります。
私は無償化に必要な申請手続きがあることを初めてしった。その手続をしないと無償化対象施設でも、無償化とならないわけ。
利用する人出来ない人に対して公平にするためだからと断られると、文句が言えなくなる気がする。利用出来なくなったら困るので。
幼保無償化ずるいと思う親。待機児童が増える予想も
今回のこの制度、保育園や幼稚園に通っていることが前提の制度。そーなると、無償化対象施設に通っていない子供を持つ親にとっては、恩恵をうけないことになる。
働く世帯への政策ともいえる。
働きたくても、預ける施設が無くて働けない親の気持ち
働きたくても子供を預ける場所がなくて専業主婦をしている家庭は、全くもって不公平である。もし私が同じような状況におかれていたら、同じようにズルいと思うに違いない。
だって、働ければ収入も増えるし、多少の育児ストレスからも解消できる。それなのに、預ける施設を探す労力に反して、返ってくる答えは定員オーバーばかり。
せっかく無料で使えるチャンスを得ることが出来ないのだから。
待機児童増加が懸念される理由
いままで専業主婦で満足していて、保育施設に預ける気などなかった親たちが、無料なら預けたいと思う親が増えているから。
私だってそう思うはず。
妹のように、無料でも、今は一緒の時間を大切に過ごしたいという人もいるだろうけど、私は無料なら預けて家のことや仕事をしたいと思う。
しかし、実際そういう人が増えると、もともと働きたかった人がもっと働けない社会になりかねない。生活が大変で働く選択を余儀なくされている人たちにとっては、心の痛む政策ともいえる。
今回の無償化に対する、個人的見解
保育料無償化より、もっと大事なことにお金を使うべき。確かに無料になって助かるけど、保育料って働くために払えないお金じゃない。
保育園に通って得るものも大きく、それに対する対価だと思えば安いものです。
それよりも、保育施設を増やしたり、保育士へのお給料を上げてあげたり、保育施設へ補助を出して保育の質を上げたり、出来ることは沢山あるはず。
今回の政策が、消費税率引き上げに伴う措置だとしても、何か違う気がするのです。同じように子供を持って働きたい人の力になれる社会であってほしい。
幼児教育・保育の無償化の説明資料
ここからは、保育園からもらった資料をもとに作った説明資料です。必要のない方はスルーしてください。参考までに。
幼稚園、保育所、認定こども園等を利用する子供たち
<対象者・利用料>
幼稚園、保育所、認定こどもえん等を利用する3歳から5歳までの全ての子供たちの利用料が無償化
- 幼稚園については、月額上限2.57万円
- 無初化の期間は、満3歳になった後の4月1日から小学校入学までの3年間(幼稚園については、入園できる時期に合わせて、満3歳から無償化)
- 通園送迎費、食材費、行事費などは、これまでどおり保護者負担。ただし年収360万円未満相当世帯の子供たちと全ての世帯の第3子以降の子供については、副食(おかず、おやつ等)の費用が免除
- こども・子育て支援新制度の対象とならない幼稚園については、無償化となるための認定や市町村によって償還払いの手続きが必要な場合がある
0歳から2歳までの子供は住民税非課税世帯が無償化
- そして子供が2人以上の世帯の負担軽減の観点から、現行制度を継続し、保育所等を利用する最年長の子供を第1子とカウントして、0歳から2歳までの第2子は半額、第3子以降は無償化となります(年収360万円未満相当世帯の第1子年齢は問わない)
<対象となる施設・事業>
幼稚園、保育所、認定こども園に加え、地域型保育、企業主導型保育事業(標準的な利用料)も同様に無償化対象(地域型保育とは、小規模保育、家庭的保育、居宅訪問型保育、事業所内保育を指します
幼稚園の預かり保育園を利用する子供たち
<対象者・利用料>
無償化の対象となるためには、住んでいる市町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要があります。(原則、通っている幼稚園を経由しての申請。「保育の必要性認定」の要件については就労等の要件があるので、住んでいる市町村に要確認)
- 幼稚園の利用に加え、利用日数に応じて、最大月額1.13万円までの範囲で預かり保育の利用が無償化
認可外保育施設等を利用する子供たち
<対象者・利用料>
無償化の対象となるためには、住んでいる市町村から「保育の必要性の認定」を受ける必要がある(保育所、認定こども園等を利用できない人が対象で、「保育の必要性の認定」の要件については主就労等の要件があるので市町村に確認すること
3歳から5歳までの子供たちは月額3.7万円まで、0歳から2歳までの住民税非課税世帯の子供たちは月額4.2万円までの利用料が無償化
<対象となる施設・事業>
認可外保育施設に加え、一時預かり事業、病児保育事業、ファミリー・サポート・センター事業を対象。(無償化の認可外保育施設は、都道府県等に届け出を行い国が定める基準を満たすことが必要。ただし、基準を満たしていない場合でも無償化の対象とする5年間の猶予期間を設ける)
就学前の障害児の発達支援をサポートする子供たち
まとめ
保育園に息子を預けている私にとっては、本当にありがたい保育料の無償化です。
ただ、保育園に預けたくても預けられない人や、年齢的にタイミングで対象外になってしまった人にとっては悔しいというか、不公平を感じるだろうと思います。
保育料無償化の前に、待機児童の解消が先のような気もしました。
とはいえ、恩恵を受けている身としては感謝しています
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